2017-03- / 10-<< 12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>11-

    お通し

    第一章:貧しい食文化を持つスイス、ジュネーブへのフラストレーションを
    料理にぶつけるツマミ、サトリ、ユメ。

    和、洋、中、エスニックからデザートまで幅広い食卓が展開された。

    その後、ツマミは愛する故郷に帰り、三人で暮らしたアパートの契約も切れた。

    サトリは寮に、 そしてユメはスイス人と中国人のカップル、天然系音楽家、某研究機関で働くオーストリア人の5人との同居生活が始まった、

    そんな第二章である。

    --.--.-- (--)

    スポンサーサイト

    上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
    新しい記事を書く事で広告が消せます。
    --:--  |  スポンサー広告

    2012.10.28 (Sun)

    第八夜

    こんばんは。

    今日からジュネーブでは、サマータイムもおわり日本との時差が8時間になった。
    そんな今日のジュネーブではまだ10月だだというのにさっそく雪が降り、冬が訪れた。

    今夜のゲストはおなじみサトリともうすぐ20歳になるというインド人の友人。

    とにかく今日は寒い。
    ずどんと舌にくるような甘いものを食べて寒さを忘れたい
    そんな今夜のメニューはこちら。
    Photo 12-10-26 20 14 58
    しっとりガトーショコラ。
    薄力粉はなるべく少なく、濃厚なチョコを堪能する。
    トップの部分を焼き上げた食感と舌にいつまでも残るしっとりとした生地。

    「手で食べていい?」インド人の友人がそう聞いた。
    「手で食べた方がおいしいの」普段から手で食事する彼女がそう言う。
    だまされたと思って崩れてしまいそうなガトーショコラを手にし口に運んだ。
    するとだ、おいしい。おいしいのである。
    フォークやスプーンの鉄を口にしないので、かちん、とかたくも冷たくもなく、ただシンプルにガトーショコラの味だけが広がる。
    これは新発見だ。

    そういえば、昔、夜中に友人とドライブに行き、コンビニでおにぎりを買い荒川で食べたことがあった。
    少し肌寒かったが、塩おにぎりのシンプルさに思わず感動し、涙が止まらなかった。「千と千尋の神隠し」の泣きながらおにぎりをほおばるシーンがふとよぎるも、涙は止まらない。
    人の手によってつくられたものを手のみで食すというのは、なんというおいしさなのだろうか。
    食べる人を想う気持ちはなんと純粋でなんと心に、そして胃に沁みるのだろう。


    公の場ではもちろんこの食べ方はすすめられない。
    だが、家にいる時くらいは手で食事をしてみるのも、また、いいのかもしれない。

    今夜もまいど。
    ブログランキング・にほんブログ村へ


    ガトーショコラのレシピはこちら
    スポンサーサイト
    07:38  |  第二章  |  トラックバック:(1)  |  コメント:(0)

    2012.10.02 (Tue)

    第七夜

    こんばんは。
    ふとカレンダーを見ると、いつの間にか10月だ。

    日照時間も減り、気温もがくりと下がる。
    肩はこるし、気分もあまり上がらない。
    そんな時は、やっぱりご飯で気分を上げるしかない。

    そんな今夜のメニューはこちら。
    Photo 12-09-25 23 01 29
    じゃん。茄子とズッキーニのスパゲッティーグラタン。
    中には、スパゲッティーが隠れて、少し得した気分。
    にんにくチーズも足して疲労回復につなげる。

    ここのところ、周囲の友人たちは「なかなか眠りにつけない」とぼやいていた。
    しかし、正直なところ、私には理解が難しいのだ。
    のび太とはなかなかの友達になれるだろうと思うくらい、三秒で眠りにおちる。いや、言い過ぎた感はあるがそれぐらい早いということを伝えたいのだ。

    「コツはなに?」
    そう聞くサトリ。

    「コツは、」
    少し考えたあとに答える。

    「コツは、ベッドと愛し合うこと。どこにいても、ベッドだけが味方と思うこと。
    一日中走り回って疲れた夜、嬉しかったことを思い出してニヤニヤしている夜
    怒りに震える夜も、枕をぬらす夜も、
    いつだってベッドは受け止めてくれる。そう思うこと。そう信じること。
    それには、まずベッドと触れ合うこと。あらゆる角度で、あらゆる体位で寝ること。
    そうすると、そのうちベッドが体にあわせて、なじみ始める。
    なじんでくると、そのうちマットレス、掛け布団と脚の境界がなくなり、ひとつになる。
    それから、」
    「どれだけ眠るのが好きなの、あなたは?」
    いつの間にか白熱しすぎたようだ。

    続きはまた今度。

    今夜もまいど。
    ブログランキング・にほんブログ村へ
    22:38  |  第二章  |  トラックバック:(1)  |  コメント:(0)

    2012.09.26 (Wed)

    第六夜

    いらっしゃいませ。
    ユメです。

    9月に入ってから、少し走りすぎたようだ。
    ここのところ体が疲れを訴えている。

    朝日の中、大学まで歩いて行くあの時間が好きだ。石畳の並木道の空間が心地よい。
    講義の一つ一つの瞬間が閃きの時間だ。
    30分の徒歩から始まり、頭が痛くなるほど脳を働かせた一日のあとはヘトヘトだ。

    けれど、明日はまだある。立ち止まる暇はない。

    そんな夜にはこれ。
    Photo 12-09-25 19 30 15
    コチュジャンの雑炊。
    トッピングはのり、ごまに二日寝かせた味付け卵。

    ぴりりとからいコチュジャンをねぎとのり、そしてご飯で優しく包む。
    味付け卵でさらにマイルドな味も味わえる、そんな一品だ。

    体温をあげ、体を休ませ、
    また明日。

    今夜もまいど。

    ブログランキング・にほんブログ村へ


    今夜のレシピは[More...]からどうぞ
    06:43  |  第二章  |  トラックバック:(0)  |  コメント:(0)

    2012.09.23 (Sun)

    第五夜

    いらっしゃいませ。

    2ヶ月半ほどあった休暇はあっという間に過ぎ去り、冷たい空気が夏などとうに終わったと現実をうちつけてくる。人間関係を決して得意としない私は早くも毎晩頭痛と腹痛におそわれる。おそろしいほど正直な体質である。
    今夜はサトリが平日の疲れを癒しに訪ねてきていた。彼女も音楽家間に広がる競争心は人をすくうそうだ。

    この新居の一番のお気に入りの圧力鍋を使ってできたのがこちら。
    Photo 12-09-21 21 51 39
    鮭の味噌クリーム煮を雑穀パンでどうぞ召し上がれ。

    にんじん、玉ねぎ、マッシュルーム、ブロッコリー、セロリがうるさくなく味噌クリームスープに浮かんでいる。一つ一つ、すくうたびに野菜の味が静かに優しく口いっぱいに広がる。圧力鍋で料理された野菜たちは、柔らかく甘い。
    泣きたくなるくらい優しい味にやっと活力を戻した。
    しかし、今夜はこれだけではない。
    Photo 12-09-21 22 27 14
    今夏にめでたく母になったN子さんにいただいたマドレーヌ、私の故郷のスージークッキー、マスカット。

    最後のその一口まで存分に味わった二人の顔はようやく和らいだ。
    食事という行為はこれだけ人を救う。

    疲れた時に、どうぞ。


    今夜もまいど。

    ブログランキング・にほんブログ村へ


    今夜の鮭の味噌クリーム煮のレシピは[More...]からどうぞ
    06:45  |  第二章  |  トラックバック:(0)  |  コメント:(0)

    2012.09.18 (Tue)

    第四夜

    いらっしゃいませ!


    今夜は久々のサトリが特別出演です。

    みなさんお元気でしたでしょうか?

    この女、この夏愛しのクルーズ(旧シェアフラット)を引き払い、なんだって男だらけの寮に迷い込んで掃除ばっかりしてるとか。

    ええ、生きてます。

    そんな新生活にも疲れてきた週末、ユメの新居パーティーにお邪魔した時の食卓をレポート。



    Photo 12-09-16 13 24 25


    じゃん。

    インド料理!

    左はPuff Riceというインドのお米のスナック。たまに出くわすピーナッツの食感のせいで全く止まらない。

    上部のチキンカレーはユメのホームの味。ココナッツミルクでマイルドに。

    中央はインゲンとソイチャンク(大豆ミート)の炒め物。

    右はカレースパイス風味のホウレン草のパイ。こちらはゲストの一人であるインド人のママのお手製。


    この他、ローティプラタというカレーのお供(薄いナンとでも言おうか)や、サモサという揚げ物(言わばインドの三角形春巻。今回の中身はキーマカレー)、各種お酒もありつつ、デザートはユメお得意サトリ大好物のキャロットケーキでした。


    シンガポール、日本、中国、オーストリア、アルジェリア、スイスという雑多なメンバーでの新しい暮らしを、鮮やかに、絶妙に、優しくもスパイシーなインド料理で開幕させたというわけ。

    すでに文化の違いや生活スタイルの違いで、ネタの尽きない泉の様相を呈しているこのフラット。

    もうなんでもありです。

    ユメの人間観察力がますます磨かれることでしょう。

    サトリもしょっちゅう入り浸って楽しんでいる。

    まさに…インド。笑

    素敵なゲストの面々に、その引っ越し祝いという名の前夜祭を盛り上げていただきました。




    ところでこのなんともやる気のない写真、申し訳ないのですが、実は、パーティーの翌日のブランチのもの。

    ついでに言ってしまうと、その日の夕食でもありました。

    そう、あたためるだけでした。

    もう、二人ともくったくたでした。

    いや、ついつい食べたくなってしまう不思議な美味しさだったのです。

    それに、その日は長く濃厚なバケーションの最終日で。

    だから、おもむくまま過ごそうと、怠惰に、優雅に、食べ尽くしたのです。

    本場のインド料理がこんなにも飽きないものだと、初めて知りながら。


    引越しも、掃除も、買い出しも、インテリアの設置も、なかなか美味しく作れない新しいキッチンも、もう十分。

    明日から引き戻される日常生活も、今日だけは考えないことに決めた。

    ただぐだぐだと、夏の思い出だけを語り尽くして過ごそう。

    そんなバケーション最後の休日に、インド料理はあまりにも適任。

    ほんのり甘く、でも食欲を刺激し続けるスパイスに、ほとんどの食材が野菜という優しさ。

    食べれば食べるほど、その不思議な包容力に酔っていく。

    やめられない。

    まるでインドという国そのもの。

    その料理をお供に、色んな話がぐるぐると展開されていく。

    知らず知らず、人生について、回想していく。

    ソファでゆったりと語るうちに、それは一つにまるく繋がっていく。

    お互い別々の場所で、精一杯戦ってきた四半世紀。

    この夏はその経験を総動員した激戦だった。

    それも、振り返れば景色の一片。

    思い出話は何より食卓に花を咲かせるものかもしれない。

    お腹いっぱい食べて、胸いっぱい語ったら、明日からまた100日間前を向いて走り続けられる。

    さあ、余韻をこのページに残して、新年度、新生活、潔く、スタートです。



    今夜も、まいど。

    ブログランキング・にほんブログ村へ

    07:25  |  第二章  |  トラックバック:(0)  |  コメント:(0)
     | ホーム |  NEXT>>
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。