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    2011.12.05 (Mon)

    第三十二夜

    こんばんは、いらっしゃいませ。
    ユメです。
    今夜の深夜食堂は、一品のみのメニューでございます。

    こちら、ツマミ特製のカレー。
    写真+11-12-04+21+20+15_convert_20111205063641


    ここ数日、浮かない顔をしていたツマミ。
    聞くとどうやらパズーと少しいざこざがあったようだ。

    「甘えたかったんですよ、パズーは。」

    と言うと、彼女は目をぱちぱちとしばたいた後に、きょとんとしていた。
    一つ一つ、紐解くように説明をしていく度に
    「なにそれ!意味がわからない!」と嘆きの連続だったが、
    今日ついに
    「あたしが甘えてばっかりで甘えさせたことがなかった・・・」
    と5年間見えずにいたものが見えた彼女の鼻は少し赤く、目も少しキラキラしていた。

    「あたしもうお腹減っちゃった!」
    と少し肩の軽くなったツマミはてきぱきと料理をし始めた。
    気付くと、キッチンにはカレーの香りで充満していた。

    「彼が食べたいって言ってたんだよね」ぶっきらぼうにツマミが言い放った。
    国を越え海を越え、遠く離れた彼に届かないのに、彼女は彼を想いカレーを作った。

    少しどろりとしつつも柔らかいカレールーにシンプルにご飯と一緒に召し上がる。

    「今まで嫌いだったのに、初めて福神漬けが食べたくなっちゃった」
    と、彼女の中の変化を気付いてか気付かずか、そう言った。

    そのカレーは、優しい味わいを与えながらもぴりりと辛いスパイスが舌を刺す。
    それが白いご飯の甘みをより一層引き立てる。

    そのカレーを口に入れ、運ぶ手は着々と進んで行く。
    すると、突然眼鏡を外した彼女は、ぐずぐずと鼻をならしていた。
    突然のことでびっくりした私は、事態に着いていけなかったので、目の前のおいしいカレーを食べる手を休まずに続きを待った。

    「なんでかわからないけど止まらないの」

    カレー、と一口に言っても、一つとして同じ味はない。
    私が好きなカレーというのは、お店の出る一律のものも好きだが、
    やはり親しい人に作ってもらうものが一番好きである。
    よく考えてみると、カレーというのはあまり親しくない間柄では食べるものではない。ある程度の関係があってから食べることが多いのではないだろうか。
    そうなると、カレーというのは親しいことを指すシンボルといえる。
    私の作る故郷のカレーはまだまだ新しいメニューである。まだ歴史はない。
    「カレーといったらあたしなんだよね」
    と言うツマミのカレーは、それはもう歴史のたっぷりつまった味だった。
    材料の一つ一つにしっかりと味はしみこんでいた。
    色んな思い出と想いをカレーを通して感じた彼女は、言葉にならない想いがきっと涙に替わっていったのだろう。
    今夜もまた料理が魔法を見せてくれたようだ。

    今夜もまいど。
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    06:35  |  ユメ  |  トラックバック:(0)  |  コメント:(0)

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